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PDCAサイクルよりOODA(ウーダ)ループ

更新日:2025年2月19日|公開日:2025年2月13日

インターネット広告などのバナーやLPなどを作っていると目標トラフィック獲得なのかCVRアップなのか目的を定めてマーケティングやクリエイティブを行っていきます。そこでよくフローのメソッドとしてPDCAサイクルが上がるのですがクリエイティブを担う制作会社でお仕事しているとどうもフィットしないなと感じていました。

この記事の内容

PDCAがやりにくい理由

なぜやりにくいと感じるのか少し考えをまとめてみました。

サイクルが回らない

仮説(PLAN)は上がるのですがそれが”勘コンピューター”であることが多くそのままクリエイティブとして実行(DO)され結果数値やレビュー(CHECK)が顧客や代理店から共有されないことで改善(ACTION)が行えなくなることが多々あります。

問題がコストであれば2回、3回と同じ予算の中でクリエイティブや広告出稿を行えればいいのですが受託の場合は工数の問題がありどうしてもコストの問題が発生してしまいます。ここをクリアできればいいなと常日頃考えていました。

仮説(PLAN)に自信がもてないのが「課題」

オーディエンス設定から依頼される場合や、コピー、デザインを支給でバナーのみ作る場合など含めて様々なのですが、プロモーションのターゲットとするエンドのユーザーが何を求めているかわからないので、正直に申し上げてそもそものサイクルが前提にない中での始まりの仮説(PLAN)の正解がわからないというのが「課題」になっていると感じます。表現として目に入りやすさ、インパクトの強さ、読みやすさといったものは考えられますが正解がわからないのでその仮説に自信がもてないのです。

高速PDCAの問題点

高速PDCAという言葉もどこかで聞いたのですが、小さなサイクルでPDCAを回すという事だと思うのですが、制作会社は工数ベースの商売なのでこういうドラゴンボールでいうところの界王拳4倍みたいな体を壊す技はあまり使いたくないのですw。

OODA(ウーダ)ループとは

OODA(ウーダ)ループは変化のスピードやマーケティングサイクルをよりスリムにした思考設計で最初に観察という工程が入ります。

このループのOODまでをクライアントで行ってもらいクリエイティブ作成や大きな広告出稿を代理店や制作会社で担うという形がコスト的にも商流的にもフィットするなと思いました。※もちろん予算があればアウトソースも可能ですが後で記載しますがノウハウの蓄積も大事だと思います。

OODAループは「自分で考え、小さく動き、検証を行い、意思決定」=「自走できる組織」を作るサイクルになります。以下ではシンプルなインターネット広告のキャンペーンのフローをOODA(ウーダ)ループでやった場合です。

Observe(観察)

目標値を獲得、向上させるにはどういったターゲットでどういった内容を打ち出せば成功するのかを考える

それぞれをバナー案として社内で作成します。ツールはパワーポイントやAdobe Expressなど簡単に作れるもので良いと思います。

Orient(状況判断、方向づけ)

インターネット広告は近年ではかなりオートマティックになっており専門的な知識がなくてもアカウントを作りクレジットカードを登録することで出稿することは可能です。なので自社で本予算の1/10などを使いABテストなどで検証を行います

Decide(意思決定)

Orient(状況判断、方向づけ)の結果の中で最も効果が期待できるクリエイティブ案を決定します。

Act(行動)

その後はより専門の知見のある代理店で本予算を使った出稿を依頼し、より精度の高いクリエイティブを制作会社に依頼してキャンペーン展開を進めます。

まとめ

これまですべてを代理店や制作会社に依頼してきた場合は面倒だと思われるでしょう。しかしマーケティング活動はアウトソースばかりしているとノウハウや知見が中にたまらずコストばかりが膨らんでしまいます。PDCAも良いのですが、目標を達成するための対象となる「課題」を発見する事に重点が置かれる分野においてはPDCAよりもOODA(ウーダ)ループのほうが省エネ且つコストパフォーマンスに優れたマーケティングフローであると感じます。